君のいない世界で恋はできない
なんとか幸崎を振り払い、
「もう関わらないでくれ」
「え、やだっ、付き合いたい」
「俺の気持ちはお構い無しかよ!自分勝手な奴は嫌いだ。帰れ」
俺は玄関のドアをバタンと閉め、溜め息をついた。
それから数日、初音の姿を見ていない。
初音の家に行って、ピンポンと鳴らした。
初音のお母さんが出てくる。
「あ…和翔くん」
「どうも、ご無沙汰してます。…初音は?」
「えっと…入院、してて」
「え?」
「ちょっと、調子悪くてね」
「どこですか、面会っ…」
「ごめんね。初音が和翔くんとの面会拒否してるの」
「…え?」
俺の頭はフリーズした。
突然知らされた入院の話。
そして、面会拒否。
「すみません、失礼します」
俺は何も聞く勇気が無くて、自宅へ戻った。
それから俺は、抜け殻同然で過ごしていた。
初音の笑顔が見たい。
初音と話したい。
初音のことを抱き締めたい。
初音に触れたい。
初音のことで頭がいっぱいだった。
だけど、何も手につかなかった。
初音で脳みそパンクしそうになってるからだと思う。
そんなのは分かってる。
どうしたらいい?
分かんねーよ。