愛してるなんて、噓でしょう?
蓮 side
美月から届いたメッセージを見つめる。


夢を見た。


昔のことを思い出した。


その報告が、嬉しかった。


でも、俺は知っている。


あの頃の美月が、どんな顔で俺のそばに来てくれたのか。

『お兄ちゃん、ひとりなの?』

あの一言に、どれほど救われたか。


俺はスマートフォンを置き、机の引き出しを開けた。


そこには、昔の写真が入った封筒がある。


その中から一枚を取り出した。


幼い俺と、美月。


二人で並んで写っている写真。


写真の中の俺は、今よりずっと幼く、少し照れくさそうに笑っていた。


美月は、満面の笑みを浮かべている。

「……本当に、君だったんだな」

もう一度、写真に視線を落とす。


俺はこの笑顔を忘れたことがない。


忘れられるはずがなかった。


――あの日、ひとりだった男の子に、女の子が笑いかけた。


その小さな出来事が、二人の人生を変えていた。

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