愛してるなんて、噓でしょう?
蓮 side
美月は変わった。


いや、もともと持っていた強さが、少しずつ表に出てきたのかもしれない。


昔の記憶を思い出すことを怖がりながらも、自分から向き合おうとしている。


俺はその姿を見て、安心した。

「美月」

「なに?」

「君がどんな過去を持っていても、俺は今の君を好きでいる」

「ありがとう」

「だから、無理に強くならなくてもいい」

美月は小さく笑った。

「蓮さんがいるから、少しずつ頑張れるんだよ」

その言葉を聞いて、俺は彼女の手を握った。


これから先、何が起きても。


彼女が自分の意思で選べるように。


俺は隣にいたいと思った。


――過去の自分を知ることは、今の自分を否定することではない。


美月はようやく、そのことに気づき始めていた。

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