愛してるなんて、噓でしょう?
蓮 side


「若頭、今日は随分と機嫌がいいですね」

隣に立つ悠真が、呆れたように言った。

「そう?」

「そうですよ。さっきからスマホばっかり見てるじゃないですか」

「気のせいだろ」

「美月さんですか?」

俺は答えず、スマホの画面を伏せた。


悠真は小さく息を吐く。

「本当に分かりやすいですね」

「うるさいな」

「それで、今日は会うんですか?」

「食事に誘った」

「へえ」

悠真の声に、少しだけからかうような響きが混じる。

「ずいぶん順調じゃないですか」

「まだこれからだよ」

美月は少しずつ、俺に心を開いてくれている。


けれど、焦るつもりはない。


彼女が自分から近づいてきてくれることが、何より嬉しいから。

「……ただ」

「何です?」

「美月に嫌われるようなことはしたくない」

悠真は一瞬だけ黙った。

「なら、ちゃんと相手の気持ちを考えることですね」

「分かってる」

そう答えながら、俺は時計を確認した。


早く会いたい。


今日も、彼女の笑顔が見たい。

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