愛してるなんて、噓でしょう?
蓮 side


「……莉子か」


スマホを机に置く。


まさか、直接美月に連絡するとは思わなかった。

「どうするつもりですか?」

悠真が向かい側から尋ねる。

「一度、話をする」

「美月さんには?」

「余計な心配をかけたくない」

悠真は呆れたように息を吐いた。

「隠してばかりじゃ、いつか余計に傷つけるぞ」

「分かってる」

「本当に?」

俺は答えなかった。


美月には、まだ話せないことがある。


あの事件のこと。


父親のこと。


そして、俺が十二年間彼女を探し続けていた理由。

「蓮」

「何?」

「今度こそ、逃げるなよ」

悠真の言葉が、静かに胸に刺さった。


――知らない電話が告げたのは、彼の優しさに隠された秘密。


そして、その秘密を知る女性が、少しずつ美月の日常に近づいていた。

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