学校一のおバカ男子は、IQ200の意地悪でした。
窓からの秋の柔らかな光を浴びて、無造作に揺れる黒い髪。



すると突然、眠っていたはずの柊くんが、予測のつかない不規則な動きで、のそりと上体を起こした。




そして、獲物を待ち伏せていた猛禽類のような確実さで、まっすぐに私の方を振り返ったのだ。
眼鏡の奥の、あの冷徹でいじわるな瞳が、パチリと私と交差する。



「ひゃあ……っ」




私は小さく悲鳴を上げそうになり、慌てて教科書で顔を隠した。
心臓がうるさい。耳の奥までドクドクと血が巡るのがわかる。



完全にパニックになっている私を見て、柊くんの薄い唇が、クスクスと声を出さずに楽しそうに歪むのが見えた。



そんな私の挙動不審な「恋わずらい」が限界を迎えていた、ある日の放課後。
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