学校一のおバカ男子は、IQ200の意地悪でした。
柊くんが後ろから、私の冷え切った両手を、彼の驚くほど高くて逞しい手のひらでそっと包み込んだ。



「俺、紬がずっと自分を隠して、兄さんのように完璧な人間にならなきゃいけないって、追い詰めてたこと知ってる」



「……うん」




「俺は、そんな紬を見る度に、なんでそんなことするのかなって、馬鹿じゃないか、って思ってた」




「うん」




ちょっとひどい。でも、確かにそうだよね。



なんでそんなものにこだわるんだろうって、今この瞬間なら思う。



「でも、紬と一緒に過ごして、だんだん、その偽りの仮面が剥がれて。



俺といるときは、素直な気持ちで居てくれてるって思ったら、すげえ嬉しかった」
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