学校一のおバカ男子は、IQ200の意地悪でした。
「綺麗……本当に、綺麗……」



私は手すりに駆け寄り、その幻想的な絶景に、ただたに、瞳を奪われていた。




「だろ。秋桜って、いいよね」




柊くんは首から下げていたカメラをテラスの木製ベンチにそっと置くと、足音を小さく響かせながら、私のすぐ後ろへと歩み寄ってきた。
彼の大きな身体の影が、月光を遮るようにして私の世界を優しく覆い尽くす。



おひさまのような、でもどこか冷たい夜の空気を孕んだ彼の匂いが一気に鼻腔を満たし、私の胸の奥がキリキリと音を立てて締め付けられた。



「ねえ、紬」
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