学校一のおバカ男子は、IQ200の意地悪でした。
世界史の棚の最奥、壁際に位置する窓辺の影。



そこに、一人の男子生徒が、埃っぽい床に直接背中を預け、長い足を投げ出すようにして座り込んでいた。




如月、くん……?




私は驚きのあまり、今にも声を上げそうになる口を、両手で強く押さえた。


いつも授業中は机に突っ伏して爆睡しているあの如月柊くん。


寝癖のついた無造作な黒髪に、いつも眠そうに細められた緊張感のない目。


それが、私の知る「如月くん」のすべてのはずだった。

でも、いま私の目の前にいる少年は、私の記憶にある彼とは、爪の先ほども似ていない別人だった。
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