学校一のおバカ男子は、IQ200の意地悪でした。
そして、無情にも放課後を告げるチャイムが、夕暮れの校舎に響き渡った。



クラスメイトたちが次々と帰路に着き、教室の中が静まり返っていく。



私はわざとゆっくりと鞄に教科書を詰めながら、心臓の爆音に耳を澄ませていた。
誰もいなくなった教室。



それまで死んだように眠っていた如月くんが、のそりと上体を起こした。


彼はいつも通り、気怠げに髪を掻きむしり、大きなあくびを一つ。
けれど、私の方を振り返ったその瞬間、纏うオーラが、一瞬で冷徹な天才のそれへと変貌した。



「待たせてごめんね、紬。



じゃあ、行く?」



彼がいじわるに微笑みながら、私の手首をそっと、でも確実に掴んだ。
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