学校一のおバカ男子は、IQ200の意地悪でした。
授業が進んでいく間も、私の頭の中はまったく上の空だった。


黒板に書かれる数式のすべてが、昨日の如月くんの綺麗な指先に見えてしまう。



「立花さん、今日の放課後、ちょっと生徒会室まで書類を届けてもらえる?」



昼休み、他クラスの委員からそう頼まれたとき、私はいつものように「ええ、もちろん」と答えようとして、ハッと息を止めた。



ダメ……。放課後は、あの人と……!



「ごめんなさい、今日の放課後は……どうしても、外せない用事があって」


人生で初めて、他人の頼み事を断った。私の中で、完璧な委員長としての歯車が、確実に狂い始めていた。
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