学校一のおバカ男子は、IQ200の意地悪でした。
「さあ、着いたよ。紬、目を閉じて?」



「なんで閉じるの?」



「いいから。


俺が手を引いてあげるから、30歩だけ歩いて」




いじわるに微笑む彼の言葉に従い、私はゆっくりと目を閉じた。視界が真っ暗になる。



その代わりに、繋がれた如月くんの手のひらの、驚くほど高くて逞しい温もりだけが、私の世界のすべてになった。



彼の靴音が土を踏みしめる音。私のローファーが草を分ける音。




「15、16……。


もうちょっと。

28、29……30。


よし、目を開けていいよ」



如月くんの声に、私はゆっくりと瞼を持ち上げた。
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