学校一のおバカ男子は、IQ200の意地悪でした。
「いいじゃん、たまには悪い子になっても。



お人形ごっこなんてつまんないでしょ。



今日一日くらい、俺が全部、甘やかしてあげるからさ」



彼の長い指先が、私の髪を優しく梳るように動く。その触れられ方のあまりの甘さに、心臓がトクンと大きな音を立てた。



「ほら、バスが来ちゃう。



行くよ」




如月くんは私の手首をそっと掴み、ロータリーに滑り込んできた路線バスへと私を引っ張っていった。



バスに揺られること約30分。街並みが徐々に遠ざかり、窓の外に瑞々しい緑が増えていく。



到着したのは、観光地としても登録されていないような、地元の人しか知らない静かな丘だった。
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