ほな、温泉行こか?
翌朝。

悠は会社のデスクで、パソコンの画面を睨んでいた。

(混浴できる温泉……混浴できる温泉……)

昨夜から、そのことばかり考えている。

仕事の資料を開いているはずが、頭の中は温泉旅館でいっぱいだった。

(貸切露天風呂……これ、ええなぁ)

(でも、泉さんは大きい風呂がええ言うとったし……)

(いや、待てよ。部屋に露天風呂があれば……)

(いつでも二人で入れるやん!)

思わず顔がニヤける。

「悠、何笑っとんねん」

突然、背後から声をかけられた。

「うわっ!」

慌てて背筋を伸ばす。

「べ、別に何も!」

「仕事、進んどるんか?」

「も、もちろんです!」

同僚が不思議そうな顔で立ち去った。

(あかん、あかん!仕事に集中せな!)

そう思いながらも、悠の頭には湯けむりが立ち上っていた。

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