ほな、温泉行こか?
「泉さん!?」

しかし、泉は再びコテンと眠ってしまった。

「……寝言かい!」

大将が腹を抱えて笑い出した。

(びっくりしたぁ……心臓止まるか思うたわ!)

悠は胸を押さえながら、泉を見つめた。

(それにしても、混浴かぁ……)

(いや、待てよ。混浴できる温泉って、どこにあるんや?)

(そもそも、男女一緒に入れる旅館なんてあるんか?)

悠はこっそりスマートフォンを取り出した。

検索欄に『混浴 温泉 カップル』と入力する。

画面には、いくつもの温泉旅館が表示された。

(おおっ!あるやん!)

(しかも、部屋に露天風呂がついとるとこまである!)

悠の目がキラキラと輝き始めた。

(これや!これなら泉さんと二人きりや!)

「……兄ちゃん、何見とるん?」

「な、何でもありません!」

慌ててスマートフォンを伏せる悠。

(よっしゃ! 絶対ええ旅館見つけたる!)
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