クールな華道家は幼馴染に、百花繚乱の愛を告白する。
序章
私の幼馴染。
橘馨ちゃんに、小学生のとき私は言った。
『馨ちゃん。私、馨ちゃんのお嫁さんになりたいから、お花がいっぱいあるところで告白してね!』
馨ちゃんは私より四つ上のお兄さん。
中学生の馨ちゃんは、その辺のアイドルより綺麗な男の子として評判だった。
白い肌。黒い髪。涼やかな瞳。
日本人形のような凛とした顔。
──そして眩しい人。
気が付いたら、私は馨ちゃんを好きになってしまった。
あまつさえ幼馴染という特権を、なにか特別だと勝手に勘違いして、自意識過剰な告白をしてしまったのだ。
すると馨ちゃんは──
『なんでやねん。お前は兄貴の許嫁やろ。あほ』
と言った。
いいなずけ。
まだ幼い私にはその意味が分からなかった。
馨ちゃんは橘華道の本家の人。
そのお兄さん橘夏織さんは橘華道の跡を継ぐ偉い人。
馨ちゃんと同じくらい綺麗な人。
その夏織さんと私に一体どんな関係があるのだろうと思っているうちに、私の告白は有耶無耶になってしまったのだった。
橘馨ちゃんに、小学生のとき私は言った。
『馨ちゃん。私、馨ちゃんのお嫁さんになりたいから、お花がいっぱいあるところで告白してね!』
馨ちゃんは私より四つ上のお兄さん。
中学生の馨ちゃんは、その辺のアイドルより綺麗な男の子として評判だった。
白い肌。黒い髪。涼やかな瞳。
日本人形のような凛とした顔。
──そして眩しい人。
気が付いたら、私は馨ちゃんを好きになってしまった。
あまつさえ幼馴染という特権を、なにか特別だと勝手に勘違いして、自意識過剰な告白をしてしまったのだ。
すると馨ちゃんは──
『なんでやねん。お前は兄貴の許嫁やろ。あほ』
と言った。
いいなずけ。
まだ幼い私にはその意味が分からなかった。
馨ちゃんは橘華道の本家の人。
そのお兄さん橘夏織さんは橘華道の跡を継ぐ偉い人。
馨ちゃんと同じくらい綺麗な人。
その夏織さんと私に一体どんな関係があるのだろうと思っているうちに、私の告白は有耶無耶になってしまったのだった。