きみが窓を見なくなるまで
少しだけ、と思った。

読みかけの本へ栞を挟み、机の上へ置く。

腕を重ねて、そこへ額を寄せた。

硬い机より、制服の袖のほうが少し柔らかい。

向かいで、紙の音がした。

眠るつもりではなかった。

ただ、一度目を休めるだけ。

先生に呼ばれたら、すぐ起きる。

そう考えていたはずなのに。

次に気づいたときには、図書室の音が少し違っていた。

キーボードの音がしない。

入口の近くで、誰かが小声で話している。

肩のあたりが、暖かかった。
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