きみが窓を見なくなるまで
顔が熱くなる。

「……行けるときは」

声が、小さくなった。

高木くんは返事をしなかった。

その沈黙が気になり、私は横を見た。

彼は前を向いていた。

街灯の下を通ると、耳が少し赤く見えた。

「じゃあ、戻んないとな」

私は足元へ目を落とした。

「急がなくていいよ」

彼がこちらを見る。

「ちゃんと、治ってから」

高木くんは短く息を吐いた。

笑ったのだと、少し遅れてわかった。

「わかってる」

その声が柔らかくて、私はもう顔を上げられなかった。
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