きみが窓を見なくなるまで
「そっか」

みなみが言った。

私は何度も頷きたくなった。

伝えていなかった。

聞いて笑っていれば、わかると思っていた。

でも、彼女は彼女で、私の見えないところを考えてくれていた。

「私、話すのが嫌なわけじゃなくて」

言葉を探す。

みなみは待っていた。

「何が話になるのか、あんまりわからなくて」

「うん」

「言うほどのことじゃないかなって、思っちゃう」

彼女は少し考えた。

「昨日何食べたとかでも、私は聞くよ」

私は笑った。

「それ、毎日聞かされたら飽きない?」

「献立、参考になるかもしれない」

急に役に立つ話になって、二人で笑った。
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