きみが窓を見なくなるまで
みなみは少し照れたように、目を細めた。

「話してくれて、ありがとう」

私は、その返事を予想していなかった。

みなみが膝の上で手を重ねる。

「私、いつも自分のことばっかり話してたから」

私は首を横に振った。

彼女は少し笑って、続きを言う。

「妃菜、退屈じゃないかなって、たまに思ってた」

胸が、ぎゅっとした。

退屈だったことなんてない。

返事が少ない日も、話がすぐ浮かばない日も。

「……楽しかったよ」

私は急いで言った。

「ほんとに。話しかけてくれるの、うれしかった」

みなみは私を見た。

その顔が、ゆっくり緩んだ。
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