きみが窓を見なくなるまで
隼人くんが来たのは、閉館の三十分前だった。

今日は部活が短いらしい。

入口で先生に挨拶し、私のところへ来る。

「まだ元気?」

私は少し笑った。

「足が、ちょっと疲れた」

「明日、筋肉痛かもな」

「もう少し、遅れて来るかもしれない」

「そこ、予想するんだ」

彼が笑う。

私は手元の本を持ち上げた。

「あの、これ」

隼人くんが椅子を引く。

「うん」

「感想、ちゃんと話してなかったから」

彼は鞄を置き、私へ体を向けた。

その動きだけで、喉が少し緊張した。
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