きみが窓を見なくなるまで
体育は、バドミントンだった。

二人ずつ組んで、続けて打ち合う。

私は更衣室で、ポケットからゴムを出した。

体育だから。

髪が邪魔になるから。

理由があると、手を動かしやすかった。

低い位置で一つに結び、鏡の前から離れる。

「妃菜、結んだんだ」

隣でみなみが、髪を高くまとめながら言った。

「うん。昨日、言われたから」

「やっぱり似合う」

私は鏡へ目を戻した。

みなみはもう、忘れ物がないかロッカーを確かめている。

そんなふうに言えるのが、少しうらやましかった。

私は結び目を一度だけ触り、彼女のあとを追った。
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