きみが窓を見なくなるまで
体育が終わると、髪をほどいた。

結んでいたところに、少しだけ跡がついている。

指で梳かしていると、みなみが隣へ来た。

「そのままでよかったのに」

「跡、ついちゃった」

「下ろしたから見えるんだよ」

確かにそうだった。

私はゴムを手首へ通す。

「いつも結ばないよね」

「うん」

「なんで?」

鏡の中の自分を見る。

なぜだろう。

似合わないと、誰かに言われたわけではない。

「……慣れてないから」

答えると、みなみは頷いた。

「そっか」

それ以上、理由を聞かれなかったことに、私は少しほっとした。

でも、その言葉だけが自分の中へ残った。
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