あなたと見つけた、幸せのかたち
第11話 指輪と、プロポーズ
同棲から半年ほど経ったころだった。
直哉の友人の結婚式に呼ばれた。
直哉はスーツ。菜月は紺のドレスで出席した。
「ご結婚、おめでとうございます!」
「本当に、おめでとう」
「ありがとう、直哉。菜月さん」
新郎新婦は、とても幸せそうだった。
直哉も菜月も、見ていて幸せな気分になった。
特に、ウェディングドレスを着た新婦が綺麗で、菜月がずっと見つめていた。
直哉は、それに気づいた。
「直哉たちは、いつ結婚するんだ?」
と新郎に訊かれた。
「ん〜……」
直哉が結婚を意識し始めたきっかけだった。
「お客さま。どのような商品をお探しですか?」
ジュエリーショップであれこれ迷っていると、店員が声をかけてきた。
「あ、あの、指輪を探してて」
「贈り物でしょうか?」
「は、はい。女性への贈り物で……その……」
「それでしたら、こちらなどいかがでしょうか?」
菜月の顔を思い浮かべて、指輪を見て回った。
リング自体に模様や宝石があるものや、様々な大小の宝石がついたもの。
かわいらしい、ハートやリボンや星、クローバーをモチーフにしたものもあった。
菜月が好きそうかな、と思った。
迷って、ダイヤモンドが一粒ついた上品な指輪にした。
──いつ、渡そう?
ソファに座り、いつも通り、テレビでサブスク映画を楽しんでいる菜月。
横顔が、今日も綺麗だ。
彼女を見ながら、思う。
喜んでくれるかな?
……もし断られたら、生きていけない……。
「菜月。──いや、菜月さん」
「え? なに、急にどうしたの?」
開けたグレーの箱に入った指輪を差し出し、直哉は言った。
箱を持つ手が震えた。
「私と、結婚してください」
ゆっくりと、心を込めてそう言った。
菜月の目が見開かれた。