キスするくせに、彼氏じゃない。
閉室を知らせる放送が流れた。

 

私は時計を見上げる。

もう一時間近く経っていた。

 

「借りてくる」

 

本を持って立ち上がると、瀬川くんも鞄を手に取った。

 

貸出の手続きを終えて振り返る。

彼は入口のそばにいた。

 

朝と同じように、待っている。
< 120 / 756 >

この作品をシェア

pagetop