キスするくせに、彼氏じゃない。
「だから、黙って行ったのも、全部は責められないかなって」

 

言い終わると、図書室の静けさが戻ってきた。

遠くで本を棚に戻す音がする。

 

「でも、言ってほしい?」

 

彼が聞いた。

 

私は少し考えて、うなずいた。

 

「残されたほうだったら」

「寂しくても?」

「うん。ちゃんと寂しくなれるほうがいい」
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