キスするくせに、彼氏じゃない。
さっき、電車で笑ってしまったことまで恥ずかしくなる。

学校では、あんなふうにしてはいけなかった。

男の人の腕をつかんで。

隣に並んで。

親しそうに話して。

 

「そう」

 

彼はそれだけ言った。

怒った顔ではなかった。

でも、何を考えているかもわからない。

 

私は先に歩き出した。

数歩進んでから、立ち止まる。

 

助けてもらったのに。
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