キスするくせに、彼氏じゃない。
「律」

 

教室に入るなり、肩をたたかれた。

振り向くと、同じクラスの相原が、妙に楽しそうな顔をしていた。

 

「お前、白石と来た?」

「誰」

「いや、一緒に歩いてた子。白石美緒」

 

そこで初めて、名前を知った。

 

律は自分の席へ向かう。

相原は隣までついてきた。

 

「何で一緒だったの」

「電車」

「連絡先交換した?」

「してない」

「もったいな。あんな綺麗な子と登校して、そのまま終わり?」
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