キスするくせに、彼氏じゃない。
昼休み、律は相原に二度名前を呼ばれた。

 

「聞いてる?」

「何」

「だから、今日の放課後。駅前寄ってこうって」

 

律は弁当へ視線を戻した。

 

「今日はいい」

「今日も、だろ」

 

相原は笑いながら前の席に座った。

購買の袋からパンを取り出す。

 

「何か用事?」

「別に」

「じゃあ来ればいいじゃん」

 

律は返事をしなかった。

 

放課後、美緒と帰る約束はしていない。

ただ、下で会うかもしれないと思っていた。
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