キスするくせに、彼氏じゃない。
美緒も袖を引いた。

それでも、一晩経ってから後悔した可能性はある。

 

だから、首を横に振られたとき、思っていた以上にほっとした。

 

その安堵を思い出すだけで、また落ち着かなくなる。

 

「律?」

 

相原が顔をのぞき込んだ。

 

「……何でもない」

 

律は弁当の蓋を手に取った。
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