気になる彼の裏の顔。
――――バンッ!
一ノ瀬くんに気を取られていて、後ろにあった棚にぶつかってしまった。
っ………!
一ノ瀬くんが顔を上げたのが見えて、身体がピキッと固まる。
に、逃げなきゃっ……!
そう思うのに、身体が言うことを聞かない。
お願い、来ないで…………。
ぎゅっと目を瞑っていると、足音が近づいてきて、私の前で止まった。
「―――おい」
お、終わった…………。
私の頭の中で、人生終了の鐘が鳴り響いた。
絶望している私を見て、一ノ瀬くんは眉をひそめた。
「お前、何でこんなとこにいんだよ」
どこか気だるげな口調に、本当に一ノ瀬くんなのかとやっぱり疑ってしまう。
だって、あまりにも私が知る一ノ瀬くんと違いすぎる。
