お隣さんの距離感がバグってます!
「ちっ、逃げ足だけは速いな。……鈴音ちゃん、怪我はないか!?」


颯太さんが一瞬でいつものベッタリモードに戻り、私の肩を抱きすくめるようにして顔を覗き込んできた


「颯太、鈴音に気安く触るなと言っている。鈴音、怖かったろ。もう安心だ」


お兄ちゃんもすかさず私を颯太さんから引き離し、過保護全開で私の頭を撫でる


「……あ、あの」


そのやり取りを、空は呆然と見つめていた。


自分が命がけで守ろうとした瞬間に現れた、圧倒的な強者である黒曜のトップたち


そして、自分なんかよりもずっと自然に、鈴音の近くにいる彼らの姿に、空の瞳が微かに揺れる。


「……神谷」


お兄ちゃんが、冷たい敬語に戻って空を睨みつけた


「鈴音を危険に晒したお前の罪は重い。だが……さっき、鈴音の前に立ちはだかったことだけは、少しだけ評価してやろう。……今日のところはな」
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