お隣さんの距離感がバグってます!
私は息を整え、冷たい目で神代の男たちを見下ろした


「……神代の残党の武装を解除し、チームの拠点を完全に解体してください。二度と、私たちの大切な私立鳳学園に近づけないように」


「御意」


お兄ちゃんたちが一斉に動き出し、神代の男たちを静かに連行していく


静まり返った廃工場の中で、私と、地面に座り込んだままの空だけが残された


空は、傷だらけの身体のまま、私をじっと見上げていた


その瞳には、恐怖でも怒りでもない、果てしない絶望とショックの色が浮かんでいた


「鈴音……お前、黒曜の……何なんだよ……」


「空、私は……」


「お前が指示を出して、あの刹那さんたちが跪いて……。お前が、黒曜を裏で動かしてんのか……?」


空の声が、掠れるように響く


自分が必死に強くなって守ろうとしていた女の子は、自分なんか足元にも及ばない、最狂の組織の『参謀』だった


優しく爽やかなお隣さんの境界線が、今、完全に粉々に砕け散った瞬間だった



< 60 / 79 >

この作品をシェア

pagetop