お隣さんの距離感がバグってます!
聖なる夜の、ひとりぼっち
季節は瞬く間に流れ、街中にきらびやかなイルミネーションが灯る12月、クリスマスの夜がやってきた
学校の隣の席でも、空との冷たい『他人のフリ』は続いていた
マフラーに顔を埋めて登校しても、空は私の白い息に気づくこともなく、ただ前だけを見て通り過ぎていく
制服の袖の奥に隠した青と赤のミサンガだけが、あの熱かった放課後を証明する唯一の形見のようになっていた
「鈴音、メリークリスマス」
夜の10時、リビングのソファーで膝を抱えていた私に、刹那がそっと温かいココアを差し出してくれた
メガネの奥の瞳は、妹を気遣ういつもの優しいタメ口の兄のものだった
「お兄ちゃん、ありがとう……」
「今夜はレイさんも颯太も、お前に寂しい思いをさせないようにって、黒曜の総力を挙げて最高級のケーキとプレゼントを届けてくれた。……なのに、まだそんな顔をするんだな」
お兄ちゃんは切なそうに私の頭を大きな手で撫でた