お隣さんの距離感がバグってます!
不安で胸が張り裂けそうになりながら、ぎゅっとチョコの箱を抱きしめた、その時


カーテンの奥で人影が動き、ガラッと、大きな音を立てて窓が開いた


そこに立っていたのは、数ヶ月ぶりに近くで見る、私の大好きな空の姿だった


サッカー部の練習で少し痩せたような、だけど以前よりもどこか引き締まって大人びた顔立ちの空が、驚いたように目を見開いて私を見つめている


「鈴音……お前、なんで……」


「空、話を聞いて。私、黒曜の参謀をやめたの。もうお兄ちゃんたちの後ろで、空を先回りして守るようなことはしない」


私は冷たい夜風の中で、溢れそうになる涙を堪えながら、必死に言葉を紡いだ


「私が黒曜の頂点にいたら、空の隣にいられないから。そんな名前、もういらない。ずっと……空のことが、大好きなの!」


私は、両手でしっかりと抱きしめていたチョコの箱を、窓の隙間から空の胸元へと真っ直ぐに差し出した


参謀の計算を捨て、プライドを捨て、ただの恋する女の子として、私の全ての想いを空にぶつけた瞬間だった
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