30秒後に心が疼く。
嘘つきな雨宿り
雨の日のバス停。
傘を忘れて困っている私に、同じ学校の彼が「これ、使いなよ」と自分の傘を押し付けて、自分は雨の中に飛び出していった。
翌日、お礼を言おうと彼を探すと、彼は友達と話していた。
「おい、お前昨日わざわざ傘置いて走っただろ。
折りたたみ傘、鞄に入ってたのに」
彼が顔を真っ赤にして友達を小突く。
「うるさいな!……だって、そうでもしないと話しかけるきっかけがなかったんだよ」
後ろで聞いていた私と目が合い、彼はさらに真っ赤になって固まった。