30秒後に心が疼く。
ブレーキはキューピット
雨の日の通学バス。
いつも私の隣に立つ他校の彼。
お互いに名前も知らないけれど、バスが揺れるたびに肩が触れ合う距離が、私の毎日の宝物だった。
ある日、バスが急ブレーキをかけ、私は彼の胸に飛び込んでしまう。
「あ、ごめんなさい……!」
慌てて離れようとした私を、彼が優しく、でも離さないようにそっと抱きとめた。
「あの、わざとブレーキのタイミング狙って隣キープしてたの、気づいてました?」
真っ赤になった彼と、初めて目が合った。