30秒後に心が疼く。

記憶のシーソー



彼は、私と過ごす楽しい思い出と引き換えに、私の「嫌な記憶」を食べてくれる。


仕事の失敗も、元彼との辛い別れも、彼と恋人になってからすべて忘れてしまった。



「いつも助かるよ、ありがとう」




私が笑うと、彼は少し寂しそうに私の頬を撫でる。




「いいんだよ。君の心が軽くなるなら、
僕はいくらでも君の過去を背負うよ。




……僕のことも、いつか忘れちゃうとしてもね」
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