ミラーボール





高校二年になって私は、友達が増えた。



人前で歌えるほどに上達した私は学校でも練習をしていた。



その歌を聞いて、音楽好きな女の子が次第に声をかけてくれるようになったのだ。



そんな子達と、私は騒いで遊びまわった。




漸く私を捨てる時が来たのだ。



勉強しかなかった私を。




いい子だった私はその頃から、音楽仲間と遅くまで遊ぶことが増えた。



カラオケでオールをするのが楽しくて、カラオケと一緒にギターをかき鳴らしたりベースを鳴らしたりして。



声をあげて笑うことを初めてに近いくらい、した。



喉が潰れるんじゃないかと思うほどに。



無断外泊は当たり前になった。



友達の家に泊まって、そのまま学校へ行くことも増えた。



ギターがあれば学校へは行ける。



成績は落ちて、親は激昂したけど、私はギュッと耐えた。



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