季節外れの雪
俊平「あいつ、この町好きだったんだよ。あんたが言ったみたいに、何も無いけど、温もりがあるって。あいつが居なくなって、俺、この町が嫌いだったんだ。あいつを殺した町だって。でもあなたが思い出させてくれたよ。ありがとう」

真樹「ありがとうって。私、何もしてないし。むしろ、コーヒーかけたり、色々悪い事言っちゃって」

俊平「あんたがいたから、思い出したんだ。あいつが好きなこの町を俺が否定したら、あいつ、悲しむだろうなって思って」

真樹「そうだね」

俊平「あいつの好きな物は、俺も好きでいたいって思ってたのに。何やってるんだろうな、俺は」

真樹「ホントに彼女の事、好きだったんだね」

俊平「ああ。でもあいつ、今の俺見たら笑うだろうな。何やってるのって」

真樹「そんな事ないよ」

俊平「だといいけどな。でも、正直、この町にいるとまだ心が少しチクッとするんだ」

真樹「それはしょうがないよ」

俊平「だから、この町を出て、あいつに笑われないくらいの男になりたいって思ってさ」

真樹「そっか、それでか、店辞めたいって言ったの」

俊平「ああ」

真樹「そっか、そっか」

俊平「あんたには本当に感謝してるよ。ありがとう」

真樹「俊平君、また会えるよね?」

俊平「・・・」

真樹「ううん、きっと会える。また、この季節外れの雪が俊平君、連れて来てくれるって、信じてるから」

俊平、雪を掴む。

俊平「ああ」

END
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