【長編】ホタルの住む森

ねぇ晃…私はとても幸せよ。


あなたと共に歩く時間はとてもゆるやかで温かい。

あなたと夢見る未来はとても眩しくて、笑顔が溢れている。

あなたと共に生きる毎日はとても穏やかでこんなにも満たされている。


振り返ると微笑むあなたがいつも私を見つめてくれている。

あなたの腕に飛び込むと、いつだって優しく抱きとめてくれる。


「ねぇ…晃。お話をしましょう」


そう言って見上げるとあなたは私を抱き寄せ琥珀色の瞳を細めて嬉しそうにキスをする。


「何を話したいの?茜。」

「晃と私と赤ちゃんと…三人で暮らす未来の話をしましょう」

「クス…またその話?茜は赤ちゃんの話ばかりしたがるんだね」

「心配しないで。晃のこと忘れているわけじゃないわよ」

「そう?だったらいいけど…僕は赤ちゃんに嫉妬はしたくないからね?」


子供のように拗ねる晃に笑いながら、首に腕を絡めて抱き寄せた。


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