ハクバの王子

ハレの入学式

「ヒナコ、おはよー」

「あ、ユキ!おはよー」

「どうよ、この制服!似合う?」

「もちろんだよー!似合ってる。何着ても似合うじゃん、ユキ~」

「ヒナコも似合ってるよ。可愛い!」


そう言って、私の頭をクシャクシャする。

「わっ!ユキ!やめてよー」





私たちは、高校生になった。


何だかんだでまた同じ学校。



服部君とユキの関係も2年前の修学旅行からずっと続いている。


私は1年間この関係に耐えた。

服部君がスキ。

だけど、ユキも大スキ。
ユキとの関係は絶対に壊したくなかった。


服部君とユキの関係も。


だから私は、
“我慢する”っていう道を選んだ。

私さえ我慢すれば丸く収まるから。



でもやっぱり、
一緒にいるの見ると
辛いな。





服部君も同じ学校。




慣れなきゃいけない。

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