奴のとなり
二人の対照的過ぎる反応に、
これはどういうことなのか、益々分からなくなった。
なら、本人に確認するしかない。
振り返り、奴を見上げる。
「耳・・・赤いよ?」
「うるせぇ」
「何で?」
「・・・」
聞いてみたけど、
やっぱり答えてはくれない。
ちょっと、
そうじゃないかとは思ってたんだけどね。
少しして、あたしは閃く。
もしかして?
まさかね・・・、でも。
あたしは奴の腕の中を抜け出し、
すぐに正面に回る。
これで全て解決するって思った。
そして回り込んでみて、やっぱり正解だった。