奴のとなり

2.実はね・・・





目の前には綺麗な、目が離せなくなるような二人



目にかかる黒髪の隙間から見える、切れ長の目、すらりと伸びた手足、怖いようなそれでいて惹きつけられるような男の子



もう一人は、くるくるの金色の髪を片方だけ耳にかけて、綺麗な青色ビー玉みたいな目をした、天使みたいな男の人



あたしの知ってる二人は、



「きゃーっ!!!相変わらず綺麗な子ねぇっ!!!」



「…触んな」



って絡みの二人で、こんな風にだんまりする二人じゃない



これはあたしが作ってしまった雰囲気なんだろうか…



わからないし、下手に動くと余計変なことになりそうで、あたしはだんまりを決め込んだ



一触即発



こんな言葉がぴったりな雰囲気



まさかの喧嘩ですか!?



何の!?



あたしは一人そわそわしていて、うろたえていた



門近くはまだ遅いながらも下校時間だからまばらに人がいて、人の目をびしびし感じる



長い長い沈黙に、行き交う人たちの好奇の目



桃矢くんの手が皐月さんの方にあげられると同時に、張り詰めたあたし神経が反応して、桃矢くんの手に飛びついた



「殴っちゃだめっ!!!」



あたしの目の前をすっと通りすぎ、また騒ぎになる!と目を閉じるものの、しばらくしてもしんと静まり返ったまま



ゆっくり目を開けると、桃矢くん何か小さなものを皐月さんに渡していた



「…??」














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