奴のとなり



その後もタイミングの悪さが続き、結局桃矢くんに会えたのは放課後だった



まさかの放課後



「悪い、待たせた」



桃矢くんはいつも授業が終わると教室に迎えに来てくれる



用事があったらメールか休憩時間に知らせてくれる



5時間目に桃矢くんから遅れるメールが入った



何やら多忙そうな桃矢くん



だからあたしは桃矢くんの教室の前の廊下で待っていた



「ううん。帰る?」



「あぁ」



二人並んで学校を後にした



話したり話さなかったり



いつも通り



二人の別れ道に来ると、あたしは足を止めた



話さなくちゃいけないことが残っているから



「桃矢くん、あのね…」



何て言えばいい??



下○でした〜♪



なんて気軽に言えないし、乙女のプライドが許さない



しばらく黙り込むあたしを、別に急かすことなく、桃矢くんは黙ったまま



「赤ちゃんじゃないの」



ぽつりと呟いた声はやけにはっきり聞こえた










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