奴のとなり
「何度?」
差し出された温度計は
『37.7』
と表示されていて、
あたしは目を見張る。
「何してんの・・・」
段々怒りがこみ上げる。
こんなに熱がある癖に学校に来るなんてバカじゃん。
しかも、休むとか言ってた癖に。
奴は頭をがりがり掻くと、
面倒くさそうにベッドに横になる。
冷たい物が気持ちいいのか、少し楽になったみたい。
「そんな体なのに、学校に来るなんてバカだよ」
「あぁ」
「そんなに大事なことがあったの?」
「かもしれねぇ」
「何?」
「言いたくねぇ」