奴のとなり



ちらりと視線を向けると、
奴の居たはずの場所にはいない。



探そうと目を泳がせようとしていた、
と同時に奴はあたしを掴み、
顔を近づける。



「ぶわっ!」



目と目が5cmもない距離で合う。



照れるも、ドキドキもない。



ただ、これは怖い!



やっぱり殺される!!



さっきは逃れられたと思ったのに、時間差で殺される!!!



目を瞑ろうにも、許されそうにない。










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