有罪モラトリアム
しばらくすると姉がドアの外から
「ユキもお風呂はいったら?空いてるよー。」
と言いました。

はっ・・・。
私がお風呂入ってる間、彼1人になっちゃう・・・!


「僕、客室行ってますね。」


「あっ・・・はい・・・。
TVありますから、見ていて下さい。」


よくよく考えてみたら。
パジャマ姿&すっぴんを見られることになるんじゃ…?!
ど、どうしよう?!!

私はタンスをごそごそして、一番お気に入りのパジャマを取り出しました。
・・・・。
彼が寝るまで服着てようかな…。
いや、それも変だよね。
化粧は薄くやり直そう…。
恥ずかしいから下着もつけておこう…。

余計なことをグルグル考えまくってお風呂に入りました。

お風呂から上がって、髪を乾かして・・・
カナタさんにお茶でも持っていこうっと。
お茶を持って、部屋で簡単に化粧をしなおしました。
客室へ行くと、彼はTVを見ていました。


「カナタさん…。」


「あ、おかえりなさい。」


「よかったら、お茶どうぞ。」


テーブルにお茶を置いて、一緒にソファーに座ってTVを見ていました。
彼がこんな時間に隣にいるなんて。
しかも私の家で…。
無駄にドキドキしちゃいます。
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