有罪モラトリアム


そういえば・・・と思い、

値札を見ると、

うわっ!!高い!!!

こんなのいくら誕生日プレゼントだからって買ってもらってもいいのかな…?


「着ました。」


カーテンをそっと開けると、彼は言いました。


「似合ってます。これ買いましょう。」


「え!」


「気にいりませんか・・・?」


「いえっ!嬉しいんですけど・・・。」


私は店員の方をチラリと見て、聞こえないように小声で言った。


「高いですよ?コレ・・・。」


「プレゼントなんだから値段なんて気にしちゃいけません。」


「でも…。」


「ほら、着替えて。」


「は、はぃ…。」


私が着替えて試着室を出ると、彼はワンピースを持ってレジに行ってしまいました。
うぅ。いつもプレゼントしてもらってばっかり。

彼の誕生日はまだまだ先の事。

でもその時は、がんばってバイトでもしてちゃんとお返ししよっと!

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