有罪モラトリアム

嬉しい誘い

Bと一緒に東京の街を歩いた。

日曜日なのもあってか、街には人があふれかえっていた。

待ち合わせ場所はオシャレな喫茶店だった。

都会の空気に少し圧倒されながらも、

昨日の失態を考えると恥ずかしくって・・・

彼とどんな顔して会えばいいのかわからなかった。

M「よぉー。」

Bと2人で喫茶店に入ってしばらくのこと、
すぐにMと彼はやってきました。

彼「昨日は大丈夫でしたか・・・?」

私「昨日は迷惑かけてゴメンナサイ・・・。」

彼の目をみることができませんでした。
呆れてるんじゃないかって心配でした。

彼「もう無理して飲んじゃだめですよ。」

優しい口調だった。
思わず顔を見上げると、昨日と変わらない彼の笑顔がありました。
すごく、ほっとしました。

4人で昼食を食べました。
昨日のオフ会の話や、他愛もない話をして普通に楽しく過ごしました。
この後、みんなでボーリングをしようという話になって、
ボーリング場へ向かいました。

BはMと話している。
2人並んでいるとまるでカップルのようだった。
彼は隣にきて私に話しかけてくれました。

彼「ユキさんは、ボーリング上手ですか?」

私「それが・・・全然できなくって・・・。」

彼「僕も全然下手なんですよ。笑わないで下さいねw」


カナタさんの笑顔がまぶしい。
2人で並んで歩いてると、まるでデートみたい。なんて錯覚してしまう。

バカだなぁ、私。
そんなことあるわけないのに。
彼はきっと、Mに言われて仕方なく合わせてくれているんだよ・・・。
今日という日が終わってしまったら・・・
次にいつ会えるかもわからない。

もう・・・会えない可能性だってあるのに。
もしそうだったらどうしよう。
彼に会うのが、これで最後だったらどうしよう・・・。
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